羽生善治名人の「決断力」を読みました。

松岡修造さんもテニス塾の中で「決断力が大切です。料理のメニューをみて、数秒で決めるトレーニングもします。」なんてことを仰ってました。スポーツと将棋には多くの共通点があり、羽生名人も時間があればスポーツ観戦をするようです。学ぶところが多いということでした。
その中でも特に同感だなと思ったのが、
『自分のイメージする理想の将棋を作り上げていく。ただ、将棋は二人で指すものなので、相手との駆け引きの中で自分を表現していく。その意味では、相手は敵であると同時に作品の共同制作者であり、自分の個性を引き出してくれる人ともいえる。』
というところです。「インナートレーニング」にも書いてありましたが、バドミントンでも集中力を高めることで難しいラリーが多ければ多いほど自分の本当の個性を出すことができると思います。
また、
『勝つのは1点差でいい。5点も10点も大差を付けて勝つ必要はない。常にギリギリの勝ちを目指している方がむしろ確実性が高くなると思っている。』この言葉にはとても深さを感じました。「集中力が持続できる」という意味なのか、「そこでのやり取りを制する気持ちが勝つにつながりやすい」ということなのかは解りませんが。
米長名人の本を読んでいくうちに、将棋の奥深さを知り、小さい頃、父親に相手してもらったことを思い出しました。久しぶりに将棋盤を出してきて子供とやってみました。これからも続けようと思っています。
『「学ぶ」よりも「捨てる」ことの方が難しい。一生懸命に学んで、どんどん捨てなければ進歩はない。その過程で流れた脳みその汗だけが体にしみ込んでいくような気がしてならない。』という米長名人の言葉はとても好きです。結果に対してどれだけ努力したか。脳が汗をかくほど考えたか。子供も私も「脳が汗をかく」経験が必要だと思っています。