「なぜ怒るのか」
父から「スラムダンク勝利学:辻秀一氏著」を紹介され購入。読んでみるとこんなにメンタル的に大切な要素が書かれているものを読んだことが無く、一瞬でのめり込んでいきました。まずは「スラムダンク」を全巻大人買い(笑)し、内容を再把握してから何度か読んでいくとさらに理解が深まりました。「セルフイメージ」を大きく保つことが如何に大切か、挑戦、素直さ、目標、夢など指導者と選手との関係などいろいろと学びました。それから辻氏の著書をしばらく読みあさり、宮本武蔵「五輪書』の考え方から禅にまでいろいろとつながっていきました。なかでも「禅ゴルフ」はとても面白く読めました。そんな中、脳外科医の林成之氏の「勝負脳」の著書に出会い、さらに深く試合に臨む心構えを脳科学から理論的に理解することができました。体の使い方についてはまず高岡英夫氏の著作から入り「技ありの身体になる」や甲野氏、光岡氏「韓氏意拳」などの(古)武術へとつながり、「骨ストレッチ」へと発展していきました。そうしてつながっていくうちに森信三先生の「修身教授録」と出会うことで自らの生き方と真正面から向き合っていくことを決意し知識を実践へ変えていく努力を始めていきました。仏教詩人の坂村真民先生から鈴木俊隆先生の「禅へのいざない」、小池龍之介氏の著作へと仏道へ広がり、佐保田鶴治先生の「ヨーガ禅道話」、天外伺朗氏の著作、そしてスポーツとそれらをつなぐ白石豊先生の「勝利する心」に出会い、この方向は間違っていなかったんだと確信しました。最近では指導者連盟の方向性でも心の動きについていろいろな記述が増えてきました。もちろん深〜い「運動」についての考察もあるのですが...少し難しい...。とりあえず体で理解できるように読んで感じたことを自分がやってみて腑に落とせるかどうかを日々実践していきました。それに加え「自未得度先度他」という言葉のとおり、良いと思ったことは選手達に伝えていこうとしていきました。
そうこうしていくうちに...選手達の周りにいる大人達のあまりにも多くの自己中心的な言葉や振る舞い、欲望、恐れを感じるようになりました。本人達には自覚があるかどうかはわかりませんが、ただ自分達の身を守る為に行う選手に体する叱咤に激しい違和感を覚えるようになりました。 「なぜ怒るのか」 試合会場でも練習場でもそういう声が聞こえてきます。また逆に、指導者同士では傷のなめ合いのように自分の選手を中傷しながら意見交換することで自分の身を守ろうとしているのが見え、とてもその会話に加わる勇気はありませんでした。 「大きな自己犠牲を払って選手を見ているんだからそれ相応の見返りをもらう権利がある」 ある時、保護者との会話で私が競技を続ける理由として(保護者は私が競技をやめてどっぷりと指導に当たってほしいという要望でしたが) 「私が競技をやめればそこで成長が止まるんです。バドミントンの技術は日々進化しています。それを感じて今何が大切なのかをいろいろな年齢や状況に合わせて選手に伝えることが大切だと思っているんです。」 と答えた覚えがあります。ですのでそういう大人達とは次第に距離を置くようになっていきました。選手達の自己中心的な振る舞いについてはもしかするとその行為が周りにどういう影響を及ぼすかについて知らない可能性があるのでそのあたりは教えなければなりません。しかし、自ら責任を持って行う行為はどんどん見守るようにしましたし、そういう機会を多く作るようにしていきました。しかし...なかなか上手く進まないのです。話をしたとしてもそれを覆して影響を及ぼそうとする大人達が周りに多すぎるのです。選手が自主的にやろうとしているのになぜ関わっていこうとするのか...。 「手下を作りたいのか?」 「自分の居場所を確保したいのか?」 という考えがそのあたりから頭から離れなくなっていきました。 〜続く〜 |
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