思い込みを思い切る
全国高校選抜地区予選もなんとか通過し、2010年もいよいよ終わりです。しかし、今まで挑戦者だった心理状態が、いい結果が出た後、「勝たなければならない」心理になるという恐ろしい状態も経験し、いい薬になったかもしれません。
あくまでも目標は高く、一つの勝利にも客観的に反省する心構えが大切であると思います。来年は「運」をつかめるでしょうか。 私事ですが、肘部管症候群の手術から数年が経過します。尺骨神経(赤)の部分はまだ筋肉が痩せています。 このおかげ(?)で指先でラケットを操ることができず、常にぎゅ〜っと握りしめていました。しかし、少しずつ指先の力も回復してきたような感じがあり、思い切って以前の指先操作のラケットの握り方を試みています。面白いもので、最初はラケットが手から外れていましたが、徐々に慣れてきてそれなりに振れるようになってきました。 「この握り方でしか打つことができない」と思い込んでいましたが、思い切って変えてみると意外に体は反応してくれるものですね。 「思い・・込み」と「思い・・切り」の差は歴然。「思っても追いかけない」ように、彷徨(迷)う心と来年もうまくつきあっていきたいものです。 |
不安感からの迷い
社会人の試合がありました。シングルスを試したくて出場しました。
プレー中、靴の中で靴下がよじれることが多く起こり、違和感を我慢していました。つま先着地が多く、足裏全体を上手く使えていなかったのかもしれません。おそらく“緊張”していたのでしょう。フォア奥からの処理はスムーズにできていたと思いますが、ラウンド奥からのショットにまだまだ不安感が残っていました。インパクト前に違和感を感じ、無理やりクロスショットを打ったり、とりあえずカットで逃げたりと迷っていることがはっきりと自覚できました。 スマッシュの対応も強いリターンしかできず、振り返るとカットへの対応を意識しすぎて、ポジションが前へ前へ移動していたように思われます。 難しいですね。まだまだです・・・。 |
全日本シニア選手権大会
全日本シニアでダブルスとシングルスに出場してきました。直前までの練習で「ダブルスの調子は上がってきていた」という意識が逆にプレッシャーとなったのか、「負けられない」という変な状態に入ってしまいました。やはり、自分達のプレーの良し悪しにこだわり、「うまくいかない原因は何か」と自分達の中だけを探っていた感じがします。試合はどうやって相手に勝つか、なんですが…。
一緒に練習していた虻川・林さんペアは、持ち前の実力が発揮され見事優勝です。おめでとうございます。いつもどおり「挑戦する」気持ちが大切ですね。 シングルスでは、実戦経験が少なく全くの未知数での挑戦でした。緒戦から神奈川県の方と対戦しました。バックハンドからのリターンの強さに大苦戦しましたが、何とか隙を突いたクロスカットで逃げ切ることが出来ました。次はシングルス連覇中の上田さんとの対戦です。どのくらいできるのだろうなどと考えずに、とにかくゲーム中「落ち着いて」「集中して」とばかり自分を励ましていたように思い出されます。速く強く高低差をつけた正確なロビングとヘアピンのコンビネーション、ストレートクリアとクロスカットの打ち分け、後ろからアタックした後の前への突進力。強かったです。負けてしまいましたが、体験できたことが今の自分へのご褒美となりました。決勝は上田さんと土屋さんとの対戦でした。お二人とも私と同期です。来年に向けての大きな励みになりました。 --合掌-- |
生徒の次は・・・
近畿大会が終わりました。単複とも勝つことができてほっとしていますが、まだまだ全国には・・という感じです。
さて、週末は私の試合が待っています。実力は100%出ないことを受け入れ、体を信じて集中していきたいと思います。ここ数日の冷え込みが最大の敵かもしれません。しっかりと準備をしてバランスを保つことで怪我を防ぎたいと思います。 「挑戦」する謙虚な気持ちで、ひとつひとつ感じていければ、その瞬間に存在できると思います。 |
順境と逆境に「自分」を出さない
フォームの改善を日々生徒達は行っています。細かいところを気にしながら「あ〜でもないこ〜でもない」と。少しずつ変わってはショットが乱れ、また不安になるという繰り返しです。
また、打ったショットの出来を次の瞬間に評価するため足が止まり、タイミングが取れないこともあります。ラリー中はショットに評価を下さずに、結果のみをイメージすることが大切です。余計なコーチは必要ないのです。 さて、フォーム改善でショットがよくなったとしても、「うまくなった」「これが繰り返しで来たらいいな」と思うこともあるかもしれません。しかし、ラリー中に「上手くいったぞ!よしよし」とか逆に、うまく行かないと「何でそうなるんだ!」と批判コーチに顔を出させてしまうと、その瞬間に集中力が切れてしまいます。結局、自分自身を褒めても叱ってもイイことは起こらないのです・・・ってさびしー感じですね。 最近、自分のくせに気付きました。 大差で負けている時は「次(の波)につなげる」ことしか考えていないので集中力は続きます。 しかし、大差で勝っているとき、ミスに対して「あら〜なんでこんなミスするんだろ、今のはこうだろ〜」というような、半分おどけたように「言葉」に出して言ってしまっているのでした。 「まだまだ大差で勝っているから大丈夫〜♪」 と、結果を意識した油断している態度です。次の瞬間、もはや集中力は途切れています・・・。 人は逆境に耐えることは簡単ですが、順境に耐えることはなかなか難しいのです。試合中は結果を考えないように、ラリー直後からラリー間のルーティンをしっかりと行うことがイイ結果につながるものと考えます。 |