勢い
「人間における勝負の研究」米長邦雄著を読んでいると、「勢い」についての解釈が書かれていました。「勢い」とは攻めて行く感じを受けますが、守っている時、相手の強い手を受けている時にも「勢い」というものがあります。何手か後にこの態勢になると必ず攻めるという前提で受けている場合です。
バドミントンに当てはめてみても共通するような気がします。常に勢いよく攻めきりたいと考えるものですが、相手もそうは簡単に攻めさせてはくれません。ネット前に柔らかく返したり、上げるようで上げないショットを繰り返したり、猛然とアタックしてきたりと。 レシーブで守る時にも、「このラリー展開に持ち込めれば次は必ず攻める」と受けているときは、「勢い」があるような気がします。攻撃する準備をいつも整えているからです。 しかし、余裕のない時は、守っていた後、チャンスラリーが来た時に、あわてて打ち込んでしまう場合があります。こういう時によくエラーしたり、逆にその球を狙われて一気に差し込まれたりするものです。攻撃とは強いショットだけでなく、より効果的なラリーに持ち込めるショットと考えるように普段の練習から意識することが大切だと思います。 |
残像イメージトレーニング
思いのままに脳を動かす「残像」力(高岸弘著)を読みました。建築家の方が書いた本ということで導入から興味を注がれました。恥ずかしながら今までこのトレーニング法は知らなかったのですが、テニスや野球では多くのチームが取り入れているメンタルトレーニング法だそうです。DVDも出ています。
試合に集中できない時どうするか。この本では瞬間的に集中するだけでなく集中力を維持するための方法が書かれてありました。その手順とは、イメージカードを使うのですが、 リラックス → 集中 → 目標設定 という手順をとります。いきなり集中しなおすというのではなく、まずリラックスするということです。 イメージを頭の中に思い描くということは、左脳による思考はあまり必要がありません。むしろ右脳を活用させる方が身体の潜在能力を発揮させやすいということです。 また、脳の新皮質は現代のヒトを象徴するものですが、米長邦夫名人の「運を育てる」にも、羽生名人の危機予知能力、動物的カンは新皮質によるものではなく旧皮質(哺乳類、爬虫類)によるものであろうと書かれていました。新皮質だけに偏らず、ときには休ませることが脳のバランスが保たれ感性が磨かれるとのことです。 |