オリンピック有望選手研修会 その2
さて、前回に続きオリンピック有望選手研修会の初日が終わりました。宿泊はツインでライフル射撃の指導者と一緒になり、いろいろと話をしました。協会の仕事をボランティアでそこまでやらなければならないんだという少し辛いお話を聞きました。お若い方だけに任されているのかもしれませんが、競技歴(競技に関わる)の長い方からの年功序列はどこにでもあるものだと思いました。協会はその競技についてよく知っているという人で構成されることは間違いではありませんが、いろいろなところで馴れ合いが起こってしまい、金銭や人間関係の問題が起こる事も少なくはありません。もともと保守的な哺乳類では一度成功体験をするとさらに保守的に傾くことは大いに考えられます。そこに新しい風を入れてさらなる進歩を遂げるのか、このままの状態でいいと守るのかを冷静に見据えた人材がそこにいるかどうか、組織にその意見を汲み取るだけの器があるかないかが試されます。正解はその時代、その状況によって変わります。この世は多くのことが自分でもコントロールの難しい「感情」で成り立っています。だからお互いの意見を本気でぶつけ合い、解決策を皆で考えるという場を如何に作るかがその長に任されている役割の一つなのでしょうね。
二日目。前半はトレーニングです。レスリング、ウェイトリフティング、ウェイトトレーニングを3種目時間を区切ってこなしていきます。私は股関節を痛めていたので見学です...。レスリングでは2組になり、肩の触り合いや4足歩行での倒し合いなど、ウェイトリフティングでは重りを持って移動したりラダートレーニング、ウェイトトレーニングでは体幹や懸垂などをサーキットトレーニング形式で行いました。常山君は前日までの全日本総合の疲れもあるのか最初はかなり辛そうに動いていましたが、身体が温まるにつれて積極的にトレーニングを行っていました。そうなると姿勢も良くなり目力も強くなっていきます。人の「目」はすべてを語っているように思えます。伸びる時とそうでない時の判断はまずそこから見えてくるのかもしれません。汗だくになりながら、皆楽しそうにトレーニングしていました。やはり「オリンピック有望選手」達です(笑)。 後半は英語講座でした。生徒達と指導者達で会場が分かれたので、私は大人が相手です。私はここは絶対に英語教師であることは隠し通さねば!と心に決めていました(笑:恥ずかしながら)。まずはグループで自己紹介を英語ですることから始まり、会話のやり取りに入っていきます。そのあたりは先陣を切って話しました。しかし、英単語が出てこなくて代わりの単語を探すという作業に悪戦苦闘しながらなんとか伝えていきました。しかし、外国人に日本語しゃべれますか?という質問に「スシ!」「カワイイ!」など単語を並べて自信を持っている姿は参考にすべきだし、日本人は完璧に英語をしゃべらなければならないという強迫観念があるとドラマで言っていました(ドラゴン桜より)。英語も楽しむこと、そうでないと感情に訴えることが出来ずに身に付きにくいと思います。ディスカッションの最後にはオリンピックに向けて東京では何を準備すべきかを話し合いなさいという課題が出ました。なかなか難しい問題ですが目的は英語で話すこと。所々にジャパニーズが入りながらも英会話をしていきました。 |
オリンピック有望選手研修会 その1
12月の頭の土日とオリンピック有望選手研修会に参加してきました。今回は個人競技種目が多く、レスリングやダンス、卓球 やライフル射撃などの選手も参加していました。初日のテーマはやはりコミュニケーション。少々苦手な自己紹介を連発し、グループを作ったりしていくのです が、選手とともに指導者も行います。恥ずかしいですね〜額から汗が出ていました。なんでこんなに緊張するんだろうと思うくらい笑顔が引きつっています (笑)。チームで体を使って挑戦するゲームになると、いろいろな意見も皆で出し合いながらかなり楽しく出来ました。女性がこけそうになるところを助けてあ げた事に非常に嬉しかったという感想を述べられた時には少し自分を褒めてあげました。(女性じゃなくても助けますけど...^^;)
その 後、選手は(元)オリンピック選手達とのミーティングです。中には伊藤華英さん(水泳)や寺尾悟さん(スピードスケート)もいらっしゃいました。なんだか すごいところだな〜と感じました。指導者達はコミュニケーションの研修です。マクレガーの「人間は生来怠け者で、強制されたり命令されなければ仕事をしな い」とするX理論と、「生まれながらに嫌いということはなく、条件次第で責任を受け入れ、自ら進んで責任を取ろうとする」Y理論の話から始まりました。内 容は理解できていましたが、そういう名前がついている事は知りませんでした。私はY理論推進派です。その後、傾聴の3段階についての実習がありました。 レベル1:内的傾聴 コーチングを行う相手ではなく、自分に焦点が当たっている段階です。ただの自己を満足させるデータ収集で傾聴ではありません。聞いている時から違う事を考えています。 このやり方は簡単でした。とにかく興味がある事が出てくるとそれに対して質問を考えるので相手の話はあまり記憶に残りませんでした。 レベル2:集中的傾聴 相手に焦点を当てて集中している状態がレベル2です。言葉だけでなく声の調子や、間の取り方なども意識して、感情の変化など相手に起こっていることをとらえます。 こ れが、なかなか難しかったです。話の方向性を相手にゆだねる事が大切なのでそんな話したくないと思えば思うほど話をそらせたくなる欲求が出てきます。内容 ではなく共感できるかどうかです。しかし、おもしろいもので話の内容は心を動かされているので後になっても記憶に残っていました。 レベル3:全方位的傾聴 自分と相手だけでなく、周囲にも気を配って感じ取ることができる状態です。明るさや気温、雰囲気など周りの環境の影響にもそれとなく注意を払えるような状態と言えます。 これは、今回は触れませんでしたが、直感や雰囲気、全体視、見の目ではなく観の目などとても興味のある領域です。これこそがコートサイドで観なければならないところかもしれません。 |
日本のトップ選手
全日本総合では、なんと常山がシングルスでベスト4に入るなど今年の有終の美を飾ってくれました。日曜日に東京で合流しいろいろと話を聞きました。
「竹村選手はやはり戦い方が非常に上手なので、裏をかかれたり、はめられたりといろいろな戦法がある事に気づかされた。終盤差をつけても、そこからの点の取り方が上手く、この選手の強いところはこういうところかという事がわかった。準々決勝の内藤選手は強打とスピードがすごく、押し込まれるところも多く、やはりパワーも大切と感じた。準決勝の佐々木選手は戦い方も非常に上手くその上パワーも上だった。やはりすごい選手だった。」 いろいろな選手と戦い、さらに先を見つめる姿勢は成長したな〜と感じました。学校での練習後、夜間の社会人の練習でも少し時間があるといろいろな人と打ってあげています。練習後であるのになかなか出来ない事ですね。 |
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