ダブルス

ノックパターンゲーム応用ステップアップ

 ダブルスは、ラリーが速く、構えていないとすぐに追い込まれて攻め込まれてしまいます。したがって、ラケットを立てるリストスタンドやすぐに次の攻撃に移ることが出来るよう重心を特に意識した構えが必要になってきています。
写真は2005ワールドチャンピオンシップス、男子ダブルス決勝での一場面。インドネシアのチャンドラ・ウィジャヤ選手(左)とシギット・ブディアルト選手(右)の構えをご覧になっていかがでしょうか?相手からの鋭いスマッシュをチャンドラ選手が2本連続で返した後にもかかわらず、重心は両足の間、両足はしっかりと地面を捉えています。

また、ダブルスでは攻めている時と守っている時の、基本的なフォーメーション(2人の位置関係)は違います。攻めているときは前後に並び(トップ・アン ド・バック型)、守っているときは横に並ぶ(サイド・バイ・サイド型)のが基本です。しかし、最もエラーがでやすいのは、攻めから守りに替わるときや、その逆などの中途半端な位置関係にあるときです。ですから、今打ったショットが意図しないところに行かないよう日々のストローク練習が大切になってきます。思いもよらないショットが出てしまうと、次のショットを待つことも遅くなりますし、ペアも戸惑ってしまいます。

ダブルスでは、上からのショットを多く打つために、ハーフショット(ネットから向こうに上がっていかない弱めのショット)を駆使します。このようにショットに緩急をつけることで、相手のタイミングを外すことも出来ますし、自分で意図したショットなので次の攻撃に早く移るきっかけとします。このショットはラケット中央でしっかりと羽を捉えるよう「見て」いることと、足・肩・肘・手首関節を上手く使わなければならないので、関節がこわばらないよう注意が必要です。基礎打ちなどをし ているとき、中途半端なショットが返ってきても、それを確実にコントロールするという練習をすると身につきやすいですね。

最後に、サービス、サービスプッシュ、サービスプッシュレシーブという最初の3本は、これでラリーの優勢、劣勢が決まると言っていいほど重要なラリーになります。ですから、これらは何度も繰り返し練習して、相手に攻めささないようにタイミングを外す練習をする必要があります。基本的にショートサービスはプッシュで沈めていきますが、サービスの技術も高くなっているのでなかなか高さを抑えることは難しくなっています。前への移動スピードを上げる構えを自分なりに調整し、各関節の柔らかさを利用して沈めていくのが理想だと思います。ラリーポイント制となりサービスフォルトの基準も色々と変わってきています。しかし、自分の中に確信をもったサービスがあるといつの時でも実力が発揮できるようにな ります。サービスはゴルフの練習と似ています。意識をもった練習でかなりの技術を獲得できます。