人心に一部の真文章あり、すべて残編断簡(ざんぺんだんかん)に封錮(ふうこ)されおわる、
一部の真鼓吹(しんこすい)あり、すべて妖歌艶舞(ようかえんぶ)に(湮没いんぼつ)されおわる。
すべての人の心の底には、必ず真の文章、すなわち生まれながらの理性が備わっている。
だが、多くの場合、それらはがらくたのような知識のかけらに覆われて、その真価を発揮していない。
すべての人の心の奥には、必ず真の音楽、すなわち天から授かった感性が備わっている。
だが、たいていそれは、怪しげな芸術によってかき曇らされている。
『菜根譚』より
生まれながらに持っている能力の偉大さとはどのくらいのものでしょうか。つまらない常識にとらわれて人の能力を過小評価していないでしょうか。「私が勉強 できないからうちの子もできない」「私が運動できないからうちの子も運動神経がない」という言葉を聞いたことがあります。そう意識させると実際にそうなっ てしまいます。言葉かけも同じで、「ファイナルゲームになると君は必ず負ける」と意識させると本当にそうなってしまいます。
いろいろな知識は実践して初めて理解できると思います。試してもない知識をひけらかすのはとても危険なことだと思います。指導者の場合、その人に合うかどうかがわからないからです。
日々実践あるのみ。知識を言葉にするよりもまず行動です。