愛と調和のバドミントンへ③

食事の質へのこだわり

「筋肉をつけるためには肉を食す必要があるのか?」
運動指導においてもトレーニングをした後にプロテインを摂ったり、肉を摂ったりということが推奨されています。数年前に20歳の男性アメリカ人ダンサーのホストファミリーを受けたことがありますが彼はヴィーガンでした。こちらから提供した食事は野菜のみでしたが、彼と銭湯に行ったときに体を見ると素晴らしい筋肉質でした。また、笹しか食べないパンダはものすごい力を発揮します。パンダは筋肉をつけるためにたんぱく質を摂らなくてもいいということになります。何が体の中で起こっているのか。マクロビオテックによると腸内でたんぱく質への変換が行われているとのことでした。いろいろと調べていくと日本人は米、塩、水だけでも十分に筋肉、スタミナがつくそうです。「土を喰らう:向中野義雄著」という本に一例が紹介されていました。ドイツ人の医者が来日した際、3日間カゴで運ばれて移動したそうです。休憩で握り飯だけを食べる人夫達のスタミナを心配した医者は肉を与えたそうです。人夫達はおいしいおいしいと喜んで食べていましたが、次の日にはバテてしまい元の握り飯に戻したそうです。私も試合間ではおにぎり中心に食べるようにすると体調も維持でき、スタミナも問題ない感じがします。
 現在は肉を控えめにしていますが、たまに焼肉に誘われていく時があります。翌日は便が緩かったり、腹痛を起こすことがあったので、これは体調の問題なのか、肉の質の問題なのかを考えるようになりました。体調が問題だとすると腸内環境の改善をしていく必要があります。しかし食している肉の質に関しては生産者や生産状態などの情報があまりありません。そこで長崎県の森川牛に出会うことになります。

生命を全うした肉

 森川牛を紹介され食べた時、本当に味わい深くおいしく、お腹に残る感じがなく、翌日の便も全く問題がない状態でした。なぜなのか?お話を聞いていると、牛は寿命まで大切に育てられ、亡くなる直前にお肉になるそうです。そこには殺される恐怖などがなく、出来るだけ自然に近い状態で放牧されることでストレスから解放され、牧草以外のエサも発酵させてあるものなどを与えられています。ダーウィンが「動物にも喜怒哀楽がある」と言っている通り、動物をモノ扱いせず大切に育てることで、恐怖や不安の感情がなく、腐敗しにくい、環境の循環に優しい肉となっているのだと思われます。モノ扱いされた動物は殺される恐怖や生き方への苦痛が筋肉を硬直させ硬い肉ができると言われています。もしかすると霜降り肉は脂肪分を多く含ませることでその硬さをごまかしているのかもしれません。
 鹿肉に関しても同じような体験をしました。岡山県である猟師さんからいただいた鹿肉は非常にやわらかく、とても味わい深いものでした。なぜそうなるのかを聞いたところ、罠猟で捕らえた後、すぐには絞めずにしばらくしてから絞めるそうです。そうすることで少しでも恐怖を和らげてあげ、柔らかいお肉になるそうです。

つづく

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