3)心理
目指すものは「平常心を保つこと」です。この平常心とは“何事にも動じない心”というものではなく、“浮かんできた余計な思考にこだわらない心”を意味します。感情は行動に影響を及ぼします。技術を引き出すのも感情です。感情をコントロールすることが大切です。
1.怒り(変えることのできないもの)への感情をコントロールすること。
「怒り」はパフォーマンスを低下させてしまいます。 一時的な感情を受け流すようにとらわれず、今に集中することが大切です。
2.事実を受け入れる素直さを身に付けること。(自分を信じること)
事実の否定は、現実逃避、自己否定にもつながります。行動としての結果を素直に受け入れ、うまくいかなかった原因と正面から向き合う勇気を持つことが大切です。
3.ゲーム中にフォームを改善しようとしないこと。ラリー間にうまくいかなかった原因を探り、自己否定しないこと。
考えれば考えるほど運動はギクシャクしてしまいます。原因が見つかればそれを修正したイメージを思い出し、あとは体に仕事してもらうように考える方がリラックスし力が発揮できます。自己否定してしまうと本来の自分の力が充分に出せなくなってしまいます。
4.ラリー間に心を整理する習慣的行動を行うこと。
ラリー間に失敗への後悔や、結果への不安を感じると今に集中できません。ラリー間は例えば、ガットを直す、深呼吸する、背筋を伸ばす、肩を回すなどの習慣的行動を行い、コート上に意識を向けなければなりません。
5.良くも悪くも結果は忘れ、良いプレーを引き出す良い感情を大切にすること。
結果からの感情にいつまでもこだわっていると今に集中できません。結果は忘れることが大切です。また、大差で負けている状況が起ったとしても、良いプレーには良い感情で反応し、良いプレーをさらに引き出さなければなりません。「ここで1点取っても結果は見えている」などの余計な思考は、マイナス感情を引き起こし、本来持っている技術は引き出せません。