選手に「普段やってないことをするな」とふがいないゲーム後に檄を飛ばすことがあると思います。しかし、よく観察してみると、普段やっている姿がそのままゲームに現れていることが多いことに気付きます。ゲー ムでは負けたくないがために、ミスをした(トリッキーな?)ショットはその後、使わない(使えない)と思い込み、自分のショットのバリエーションを少なくし ている人も少なくありません。しかし、練習では確かにそのようなトリッキー(?)なショットを使っている場合が多いのです。練習では使っているのになぜ試 合では使う勇気が出てこないのでしょう…。
練習ではミスをしてもその原因を考えるまでも無く、すぐに忘れてしまう事が多いからです。ペナルティーがないからですね。しかし、ゲームでは相手に得点 が入るというペナルティが課されるため、「ミスした」というマイナスイメージが尾を引いてしまう場合があります。
ゲームでも練習でも「今」する事に違いはありません。その瞬間のミスには必ず理由があるのです。ゲームではラリー中、後悔の念を持たないことが大切です が、その原因を前向きに転換して解決するプラス思考が、練習でもゲーム中でもラリーとラリーの間に考えることが必要だと思います。

また、学校生活やクラブ活動では、ストレスのたまる勉強やつらい練習などが毎日行われているものと思います。特に下級生(1年生)は、「あと約3年この (つらい)状況 が続くのか…」と先行く不安感に囚われている人も多いかと思います。まだ起こってもいないそのような未来を考えると、毎日「本当にやれるのだろうか」とい う不安感で頭がいっぱいの状態で生活してしまうことになってしまいます。そのような心の状態では、その日の「全力」が出 なくなってしまいます。ましてや、就職してからなど「定年になるまであと○○年この会社であくせく働くのか…」と考えてしまうとやる気が失せてしまうのは 当然です。
先行く未来というものは存在しません。あるのは今の瞬間だけです。変えることのできない未来を考えると、毎日全力を出すことができなくなり、全力を出せ なかった日々が積み重なった未来が本当に来てしまいます。戦術的に体力をセーブすることはあったとしても、その一日に、その瞬間のラ リーに全力で挑戦する姿に、その人の本性が現れるものだと思います。

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