バドミントンもほかのスポーツも最終的に発揮されるパフォーマンスは「速く」「強く」と言われることが多く、指導の場面でも「もっと速く、強く!」、と言われながら「力を抜け!」と言われます。一見反対のことのように感じるこの状態はなかなか感覚的につかむことが難しいものです。
最終的に強く、速くパフォーマンスするためには最後まで力を入れないわけではありません。できるだけ瞬間的に力を入れることになります。
力を抜くために意識する部分は特に「肩」だと感じています。姿勢などもありますが、細かいところを意識しすぎるとそれらに囚われてしまい、逆効果になります。ここからは個人的な意見なので判断はお任せします。
力が抜けると…
1.動きが滑らかになる
2.打ち損じが減り、コントロールがよくなる
3.疲れ方が遅い
4.ショットが見抜かれにくい
5.相手が見えやすい
6.スピードをさらに上げられる
力を抜くには…
1.腕の重みを感じるようにぶらぶらと腕を揺らせて肩の力が抜けるイメージをする
2.グリップを柔らかく握る
意識的には…
3.スムーズに動ける、 と思う
4.強いショットも打てる、 と思う
5.疲れにくい、 と思う
6.視野が広がる、 と思う
「…と思う」という意識の習慣は大切で、「…できない」と一瞬で思ってしまう習慣から抜け出しやすくなります。
目に見えないところでは…
7.こだわりがなくなる
こうあるべきだ、絶対に勝たなければならない、周りの目が気になるなどの自分に対する縛りから解放されます。
8.こだわりがなくなれば体のつながりに滞りがなくなる
力がスムーズに伝わりやすく、正しい方向へ意図した力が伝わりやすくなります。
9.氣が流れやすくなり、場の流れを読みやすくなる
意識が自分から離れ、周りの状況が見えてくるようになります。
結果…
100%の実力を発揮しやすくなる。次への課題が見えやすくなり練習の目的がはっきりとしてきて、日々充実した生き方ができ、豊かな生活ができる。
これからはゆらゆら、ふわふわと漂うような感覚が大切だといわれています。「勝つんだ!」と力むのではなく、手放し、赦すことがいいプレーにつながりやすいと考えています。